中国で実感、日本の調味料の独自進化は“異常”
(花園 祐:中国在住ジャーナリスト)

在中国的实感,日本调味料的“异常”独自进化
(花园佑:在中国居住的记者)


筆者はかれこれ10年近く中国で生活していますが、海外で生活していると、日本に住んでいたらまず気が付かなかったであろう日本の意外な特徴に気づくことがあります。つい最近も、「日本って実は調味料が異常に豊富な国なのではないか?」という新たな事実に気が付きました。

上海的日式超市
笔者在中国生活了近10年,在海外生活,就会发现在日本时没能发现的日本特色。比如说在最近我就发现了‘日本其实是一个调味料非常丰富的国家啊'的事实。

少なくとも中国と比較した限りでは、日本で市販されている調味料の種類はきわめて数が多くバラエティに富んでいます。

至少和中国相比,日本市场上卖的调味料种类非常多,种类丰富。


そこで今回は、家庭で使われる日本の調味料がいかに豊富であるかについて、中国人の意見も交えながら見ていきたいと思います。

关于日本人家中使用的调料有多丰富的这一点,笔者这次我们将结合中国人的视角来论述。

■ 生野菜を食べない中国人

■不吃生蔬菜的中国人

その事実に気が付いたのは、筆者が上海市内のスーパーで何気なくサラダドレッシングの陳列棚を見ていた時です。商品のほぼすべてが外国メーカー製で、中国メーカー製のドレッシングがないのです。

发现日本人调料丰富这个事实,是笔者在上海市的超市中无意中看到沙拉调料的货架时发现的。货架上的沙拉调料几乎所有都是外国制造的,没有中国制造的调料。


つまり需要がないので、サラダドレッシング分野に参入する中国の食品メーカーは存在しなかったというわけです。同じくマヨネーズも外国メーカー製品が主流となっています。

也就是说因为没有需求,所以没有中国的食品制造商加入沙拉调料行业。同样蛋黄酱也是外国厂家占据生产主流。

■ 中国では黒酢が最もポピュラー

■在中国黑醋最受欢迎




日本における調味料の王様といえば言わずと知れた醤油です。中国でも醤油は幅広く使われており、スーパーでも多くの種類の商品が並べられています(醤油は東アジアで広く使われている調味料で、その起源についてはさまざまな説があります)。ただ中国では、醤油の代わりに黒酢を用いる家庭が少なくありません。実際に、餃子や小籠包は黒酢につけて食べるのが普通です。筆者の感覚でも、中国では醤油より黒酢を使うことが多いようです。食卓に並ぶ調味料としては、黒酢がいちばんポピュラーなのではないでしょうか。

说起日本的调味料之王,不用说大家也都知道吧,那便是酱油。在中国酱油也被广泛地使用,超市里也陈列着很多种类的酱油。(酱油是东亚内被广泛使用的调味料,关于其起源目前有各种各样的说法)但在中国,日常用黑醋代替酱油使用的家庭不在少数。实际上在中国有很多人吃饺子和小笼包时是蘸着黑醋吃的。以笔者的感受来说,在中国比起酱油,人们食用黑醋的情况确实更多。在摆在餐桌上的调味料中,黑醋是最受欢迎的。

このほか中国の食卓に置かれる調味料としては、日本でもおなじみの辣油(ラー油)が代表的です。しかし黒酢と辣油を除くと、出来上がった料理に使うテーブル調味料は、中国にはほとんどありません。

此外,另一种可以摆上餐桌的代表调味料是日本人也十分熟悉的辣油。但是除去黑醋和辣油,中国几乎没有可以用已经做好的菜肴的可以摆放上餐桌的调味料。

■ 本家を追い越す日本のマヨネーズ

■超越本家的日本蛋黄酱



また西欧から伝わったケチャップやマヨネーズに関しても、日本メーカーがこれまで様々な料理用途に合わせて新商品を開発してきました。特に筆者が、神がかっている商品として絶賛したいのが「からしマヨネーズ」です。日本のマヨネーズは、発祥の地である欧州以上にその可能性を広げていると思います。ソースにしても、ウスターソース、中濃ソース、とんかつソース、お好み焼きソース???と実に種類が豊富です。

另外,关于从西欧传来的番茄酱和蛋黄酱,日本制造商也依据各种各样不同的料理用途开发出了新产品。其中笔者最想赞扬的神器是“芥末蛋黄酱”。笔者觉得日本的蛋黄酱种类比作为蛋黄酱发祥地的欧洲更有扩大的可能。另外日本就连酱汁,也有伍斯特酱、中浓酱、炸猪排酱、御好烧酱汁……的区别,实在是种类丰富。

このほか今回記事を書くにあたって初めて気が付いたのですが、中国では、ごはんに使う「ふりかけ」に当たる調味料が存在しません。

除此之外,笔者在写这篇报道时才第一次注意到,中国没有可以撒在饭上的拌饭调味料(此处原文指的是类似于鱼松、紫菜等可撒在米饭上的调味品)。

先ほどの中国人の知人に、中国にはふりかけがないのか聞いてみると、「おかずの合間に食べる白米にまで、どうして味をつけようとするの?」と逆に聞かれてしまいました。言われてみると、もっともな指摘です。日本人は何でもかんでも味付けするのが好きだから、これだけテーブル調味料が発達したのかなとも思いました。

我问了前文提到的中国朋友,为什么中国没有拌饭调味料后,他反过来问我:“米饭就是为了中和菜的味道而吃的,为什么还要加调味料呢?”仔细想想,也确实是这么一回事啊。正是日本人喜欢吃什么都加调味料,所以餐桌调味料的体系才如此发达的吧。

■ 中国で高まるキユーピーの存在感

■在中国丘比的存在感日益高涨

中国で日本の調味料はどう受け止められているのでしょうか。いくつか中国メディアの記事を検索したところ、やはり「種類が非常に豊富である」と紹介している記事が見つかりました。中には「なんにでも醤油をかける文化が調味料の発達を促したのではないか」と分析している記事もありました。

在中国,人们是怎么看日本的调味料的呢?笔者搜索了几篇中国媒体的报道,发现了一篇介绍‘日本调味料种类非常丰富’的文章。另外也有分析认为“正是日本有无论什么东西都爱加酱油的文化,所以才促进了调味料品种的发展”的报道。

中国人の知人たちにも「日本の調味料を使うことがあるか」「気に入っている日本の調味料は何か」と尋ねてみました。すると、柚子胡椒やからしソースなど、やたらマニアックな調味料ばかり挙げてきました。もうちょっと一般的なものはないのかと問い直したところ、「キユーピーのサラダドレッシングは中国でも認知されてきている」との答えが返ってきました。

笔者问中国朋友:“你用过日本的调味料吗?”“喜欢的日本的调味料是什么?” 答案是柚子胡椒和芥末酱等,看样子是十分熟知日本的调味料了,这些调味料的口味都十分的刁钻,所以笔者又问了一次,知不知道更普通一点的调味料,然后,中国人朋友告诉我说:“丘比沙拉酱在中国也挺广为人知的”。

前述した通り、中国ではこれまで生野菜を食べる習慣がなかったため、サラダドレッシング市場はほぼ存在しないに等しい状態でした。しかし近年になって食の西洋化、並びに健康志向の後押しもあって、大都市限定ながら生野菜のサラダを食べる人が徐々に増えてきています。それに伴い、サラダドレッシングの消費量も増えてきました。

如前文所述,中国以前没有吃生蔬菜的习惯,所以沙拉调料基本没有市场。但是近年来,由于饮食西化以及健康意识的推动,大城市中生吃蔬菜沙拉的人在逐渐增加。与此同时,沙拉调料的消费量也增加了。


そうした市況を反映してか、キユーピーの中国地域における2019年の売上高は前年比11%増、営業利益は同31%増(どちらも現地通貨ベース)という成長を遂げています。

丘比在市场上销售的情况很好,他们在中国地区的2019年的销售额比往年增加了11%,营业利润比去年增加了31%(基于当地货币)。

日本はテーブル調味料を中心に多くの調味料が独自かつ高度な進化を遂げており、国際的に高い競争力を秘めている可能性があります。日本食と調味料をセットにして外国で食べてもらう機会を設けることは、大きな商機につながってくるのではないでしょうか。

花園 祐
日本以餐桌调料为首,有很多调味料都实现了独自且高度的进化,在国际上可能有着很高的竞争力。将日本料理和调味品组合在一起,设法让外国人尝到,这将会我们带来巨大的商机。
——花园佑